整骨院で受けられる『電気治療』とは?
整骨院では主に手技療法と呼ばれる施術のイメージが強いと思いますが、物理療法の1つである『電気治療』という施術を受けることも出来ます。電気治療とは神経電流に近い微弱な電流を体に流すことにより、痛みなどの不調を改善する治療方法です。しかし、整骨院で治療を受けたことがない方は電気治療といわれてもイメージが出来ないかもしれません。そこで本記事では整骨院で行われる電気治療の主な種類や効果について紹介していきます。興味がある方は是非最後までご覧になってください。
電気治療の原理
はじめに電気治療の原理について軽く説明しておきます。人間の細胞は常に微弱な電位を帯びているため、外部からの電気刺激に反応する性質があります。そのため外部からの電流という刺激によって、細胞の電位をコントロールし体の不調を改善することが可能です。電気治療の歴史は古く、紀元前の時代から電気を放つ自然界の動物などを使って治療が行われていました。
整骨院の主な電気治療の種類
ここからは整骨院で行われる主な電気治療の種類について紹介していきます。
TENS(経皮的電気刺激療法)
一般的な低周波治療といえばTENS(経皮的電気刺激療法)のことを指します。TENS(経皮的電気刺激療法)は鎮痛を目的として行われる治療方法です。TENSは家庭用の電気治療機器としても広く普及しているため、自分でも気軽に治療を受けることが出来ます。TENSは痛みを改善する効果が高いですが、その分皮膚の抵抗が高いため治療を受ける人の中には皮膚の痛みを感じる方もいます。
NMES(神経筋電気刺激法)
NMES(神経筋電気刺激法)は主に筋肉の機能を改善するために行われます。筋肉は外部からの電気刺激により収縮するため、NMESによって筋肉を鍛えることが出来ます。NMESも家庭用製品として広く普及しているため、施術を体験したことがある方も多いかもしれません。NMESはリハビリテーションにおいてもよく用いられる治療であり、事故や手術後の治療などに効果的です。
微弱電流療法(マイクロカレント療法)
人間の体に流れている電流は『生体電流』といい、微弱電流療法(マイクロカレント療法)はこの生体電流を模した電流を流すことで怪我や痛みの回復を促す治療方法です。微弱電流療法(マイクロカレント療法)はスポーツの場でよく用いられる治療方法であり、スポーツによる体の痛みや不調を抱えている方にはおすすめの治療方法です。
干渉電流刺激療法
電流は2つ以上がぶつかることによって互いに干渉しあい、新たな電流を生み出す性質があります。干渉電流刺激療法はその名の通りこの性質を利用した治療方法であり、中周波という皮膚抵抗が少ない電流を用いて体の深部まで治療をすることが可能です。電気治療では皮膚の痛みが怖いという方は多いですが、中周波は低周波に比べて皮膚の痛みを感じにくいため、TENSなどの低周波治療が痛くて苦手という方にもおすすめです。
高電圧電気刺激療法(Hi-Volt療法)
高電圧電気刺激療法(Hi-Volt療法)は幅広い目的で行われる治療方法であり、主な効果としては痛みの改善、筋力強化、創傷治癒、むくみの改善などが期待できます。高電圧電気刺激療法(Hi-Volt療法)の特徴として、強い電圧を低周波や中周波よりも深いところまで作用させることが出来る点が挙げられます。かなり強い刺激で痛いのでは?と思う方もいるかもしれませんが、高電圧電気刺激療法では短時間に高電圧を瞬間的に流すことを繰り返すため、刺激感が少ないとされています。体の深部まで作用させることが出来るため、奥深くの痛みやコリを抱えている方におすすめです。
立体動態波刺激療法
立体動態波刺激療法は電流を3次元的に流すことで、体の深部から表面までの治療を立体的に行うことができる方法です。立体動態波刺激療法は特に鎮痛や筋障害に効果的の改善に効果があるとされています。
電気治療で期待される効果
ここからはこれまでに紹介した電気治療全般に共通する、電気治療の効果について紹介していきます。
痛みの緩和
電気治療の中でも特に低周波治療などは『痛みを感じる部位の緊張を和らげる効果』があるとされています。電気を流すことで血流が促進し、痛みの原因物質の排出ができるため痛みからの早期回復が期待できます。また、電流を流すことで痛みの伝達をブロックすることが可能なので、ケガや事故後の後遺症治療や神経痛などにも効果的です。
血行促進
電気治療では血行を促進する効果があり、特に干渉電流刺激療法や高電圧電気刺激療法などの体の深部まで作用する電気治療では『人の手が届かない体の奥深くの筋肉まで作用し、血管の拡張ができる』効果があります。もちろんNMESなどの低周波治療においても血行促進の効果はあるため、慢性的な肩こりや痛みに悩んでいる方は1度電気治療をうけてみることがおすすめです。
筋肉のこりの改善
電気治療では筋肉のこりをほぐす効果があるため、慢性的な肩こりや腰痛、スポーツによる筋肉疲労などを改善することが出来ます。とくに体の深部にこりを抱えている場合、通常の手技療法などでは作用させにくい場合もありますが、干渉電流刺激療法や高電圧電気刺激療法などの治療を併用することで、より早く体の不調を改善することが可能です。
実際に電気治療を受けた方の体験談
最後に、実際に整骨院で電気治療を受けた方の体験談を紹介します。
体験談1
『仕事中に腰を痛めてしまったので整骨院で電気治療を受けることにしました。電気治療と軽めのマッサージを受けましたが、施術後痛みが非常に楽になったので驚いています。治療を受けたことで仕事復帰も早めにすることができ、非常に満足しています。』
体験談2
『肩甲骨の痛みがあったので、即効性のあるという電気治療を受けてみました。正直1度の治療では劇的な効果は感じなかったので、何度か施術を受けることが必要だと感じました。』
体験談3
『捻挫をしてしまい、早く治したく整骨院で電気治療を受けました。電気治療を受けるようになってから思いのほか捻挫が早く治ったためありがたかったです。腰痛や肩の痛みもあるため、今度はそちらの治療も受けてみたいと感じました。』
体験談4
『電気治療とマッサージを受けました。施術してもらうと体が温まってきて、血行が良くなってると感じました。施術後を体が楽になるので非常に助かっています。』
体験談5
『腰痛がひどすぎて電気治療を受けました。ピンポイントで電気を流すタイプの電気治療で、最初は痛かったのですが施術後かなり痛みが緩和されたので驚いています。これだけ効果があるのなら今後も継続して通ってみたいと感じました。』
まとめ
いかがでしたか。整骨院の電気治療には目的によって様々な種類があるため、自身の抱える体の不調によって整骨院の担当者と相談し施術を受けてみてください。マッサージなどでは改善しなかった痛みや不調が電気治療を受けることによって改善するかもしれません。本記事が皆様の参考になれば幸いです。